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ビル・カニンガム&ニューヨーク

Bcny

ニューヨークタイムズ紙の
コラムニスト&フォトグラファー、

ビル・カニンガムのドキュメンタリー。

アメリカでは、
2010年に公開されたようです。


撮影当時、彼は80歳。
ただいま84歳、もちろん現役。

ニューヨークの街を自転車で走りまわり、
ストリートファッションを撮りまくる。


ニューヨークのファッション関係者、
セレブたちは、

彼に撮ってもらえることがステータス。
若いころからずっと撮ってもらってる人もいる。

デスクのうえに積み上げられた、
パーティーの招待状の山がスゴイ。

みんな撮ってもらいたいわけね。

ひと晩に、やっぱり自転車で、
いくつものパーティーをはしごして撮りまくる。

ほんとに80歳??


パリには、半年ごとに足を運ぶ。
パリコレ取材のため、

そして自分の勉強のため。

学ぶことをやめてない。
いままでの経験に胡座をかいて、モノゴトをはかってない。

ほんとに80歳??


その姿を見ていたら、
年齢ってなに??って思っちゃった。

80歳だから、って、
もう歳だから、って、自分をセーブして、

彼がいまみたいに仕事をしていなかったら、
それなりの一般的な80歳になっちゃうんだろう。

街に出て、ファッションを追い求めること、
それが彼の生きるパワーだし、

彼そのものを作り上げてる。


トレードマークのブルーのジャケットは、
なんとフランスの清掃員のユニフォーム。

作業着? って思ったけど、
フランスの、ってつくところがおしゃれ。

ポケットがいっぱいあるし、
安いからすぐに破れてもいいんだ、って彼は言うけど、

黒いショルダーバックを斜めにかけて、
カメラを首からさげて、

ハンチング帽子をかぶって自転車で疾走する姿は、
めちゃめちゃおしゃれなのだ。


でも、
基本的には自分のファッションには無頓着。

クローゼットは、フィルムキャビネットの取っ手だし。

住んでるところもすごかった!
カーネギーホールのうえの小さな事務所で、
フィルムキャビネットだらけのすき間で寝てる。

おまけに、食べるものにも興味なし。
生涯独身。恋愛にも興味なし。

やりたいことは、街へ出ること、
写真を撮ること。


どこまでもストイックだけど、
どこまでも自由だ。

映画のなかでも、
「自由より価値のあるものなんてない」と語る。


語る、そのことばのひとつひとつがすばらしい。

ニューヨークタイムズの同僚との、
なにげないやりとりのなかにも、

うわ〜!って思うことばがいっぱいだった。

金言集を読んでるみたいなドキュメンタリーでした。


彼の写真、めちゃめちゃいい。
撮ってるときの彼の表情も、めちゃめちゃいい。

写真は、ニューヨークタイムズのサイトで見られますのでぜひ。
http://nyti.ms/10L4ng9


あああ、
書き足りないけど、このへんにしておきます。

ぜーんぶ書いちゃいそうだから。

ぜひ観てほしい。たくさんの人に。

書く仕事の人も、
撮る仕事の人も、
何かを作り上げる仕事の人も、

とにかく元気になりたい人も。

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