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【映画】ヴィンセントが教えてくれたこと

Vincent_3

もしも隣に
ヴィンセントみたいな人がいたら、

彼について、
見えるものだけを見て判断していたら、

絶対に話しとかしないと思う。
避けて通る。


だって、こわいもん。

ダメな人、悪い人、って決めつけちゃう。

関わらないにこしたことはないな、って。
被害にあわないうちに、って。

見下して、見放して、
倒れたって、自業自得だ、って思っちゃうかも。


きっと、それが一般的だと思う。


無知は罪だ。

罪を犯して、
それが罪だとも気づかない。


いや、ほんとダメなオトナなの。

酒に、
ギャンブルに、
売春婦(それも妊婦!)に、

ほめられるところなんて、どこにも見えない。

でもそれは、
それは見せないだけだったのね。


たしかに、

オレは、
すごいんだぜー、
えらいんだぜー、
過去にこんなスゴイことしたんだぜー、

って、ぺらぺらと自分のことを話すひとは、
たいてい薄っぺらいニセモノだよね。


ちゃんとやってることもあるんだよ。

見せてないだけで。
言わないだけで。

見てる人は、ちゃんと見てる。

見せたいからやってるわけじゃない。
守りたいものがあるから。

それでも、ダメな部分もあるよ。
人間だもの。弱いもの。不器用だもの。


そういうところが、
ビル・マーレイ、めちゃめちゃいい。

ビル・マーレイ以外の配役が思い浮かばない。


もちろん、
コメディとしてふつうに楽しめて、

ほろり・・・の作品だけど、


予想外に、カトリック色が強かった。

まったくそんなこと知らずに選んだんだけど、
こりゃ、大当たりだった。

だって、原題は St.Vincent なんだもん。

舞台はカトリックの学校だし。

クライマックスシーンは、
身近な聖人についてのオリバーのスピーチ。


子どものころ、よく歌った聖歌に、
「ちいさなひとびとの」っていうのがあったの。

あ、典礼聖歌400番だった。


♪ちいさなひとびとのひとりひとりをみまもろう
♪ひとりひとりのなかにキリストはいる


っていう歌い出しの曲でね。

ちいさなひとびと、っていうのは、
子ども、ってことじゃなく、

飢え渇くひと、
難民、移民、
病気のひと、
罪を犯したひと、
親のないひと、
捨てられたひと、・・・ と、

つらさや悲しみを抱えたひとびとのこと。

だれでも、
ちいさなひとびとに、なりうるのです。


隣人のなかに、キリストを見る。
誰もが避ける人のなかに、キリストを見る。

オリバーは、
キリストを見る目を持ってたんだ。
キリストを見つけられたんだなー。


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