この部屋で
写真を撮るのに、
引き出しを開けっぱなしって、どうよ。
やっぱり動揺してたのか?
この部屋でした。
病棟の個室。
一泊でなく、一日1万5千円ちょっと。
贅沢させてもらいました。
個室は、ランクが細かく分かれてて、
別のフロアで、ごはんも違う特別室みたいのもいくつもあった。
これは病棟内の個室で、真ん中くらいのランク。
トイレとシャワー、大きな鏡の洗面付きです。
あと収納もいっぱいあった。
荷物の整理がとってもしやすかった。
ベッドサイドも入り口も広くて、
ちゃむが来ても、ラクラクだったし。
開院10年の病院だけど、
あちこちものすごくきれいで気持ちよかった。
毎日お掃除に来てくれるおじさまに、
たくさんありがとうを言った。
個室にしたのは、
余計な情報がほしくなかったから。
あれがいいわよ、これがおすすめよ、
あのひとはどう、この先生はああだから、
噂話とか、病気自慢とか、勝手な評価とか。
プロフェッショナルなひととの話ならともかく、
世間話とか、どうでもいい話もしたくない。
あと、大部屋にすると、
絶対にいちばん若くなるので、
若いからどうの、年だからどうの、そういうのも。
個室だったからこそ、
眠れない夜には、
シューベルトのピアノソナタとか、
バッハの無伴奏チェロ組曲を流しておけたし、
水分とりまくっても、
すぐにトイレに行けたし、
ぼんやりしてても、
放っておいてもらえるし、
大きな窓をひとりじめで
ちゃむのスクールバスを見送れたし、
ヘッドフォンして、
大音量Adeleでわんわん泣けた。
ただ一度だけ、
あれこれ考えすぎて、
脳みそグルグルになっちゃったときに、
余計な話やら雑音だらけで、迷惑だなー、
なんてイライラしてたら、
自分のことばっかり考えなくて済むのに、って思った。
きっとそんなこともぜんぶ、
いつか思い出になるよ。
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