3回目の術後1ヶ月
繰り返しになるけど、
ここまでのことをまとめると。
昨年の3月に乳がんの手術。
がんは2センチ以下だったけど、
リンパ節に転移あり。
ステージ2a、
乳房温存でリンパ節郭清。
手術後、
放射線治療とホルモン療法。
タモキシフェンを10年の予定で服用開始。
乳がんには数種類のタイプがあって、
あたしのがんは女性ホルモンに結合して増殖する。
タモキシフェンは、その結合をブロックして、
がんの増殖をふせぐ働きをする。
このタモキシフェンが、
予想以上にやっかいだった。
副作用で、
気分の落ち込みと体調不良。
さらに今回の手術につながる、
子宮内膜の増殖。
4月からタモキシフェンを飲み始めて、
6月、7月に大量出血。
秋ごろから下腹部痛。
今年の1月から出血が止まらなくなる。
2月からあれこれ検査。
子宮内膜の増殖とポリープを確認。
4月に子宮鏡下手術で、
子宮内膜ポリープ切除と増殖した内膜を焼く。
この手術ときに採取した内膜の
病理検査の結果、
複雑型子宮内膜異型増殖症と診断される。
いわゆるステージ0の子宮体がん。
すでに子宮体がんになっているか、
これからがんになる状態。
子宮を摘出しないと、正確な診断は出ない。
それで先月、
7泊8日で入院して、
単純型子宮摘出術で、
子宮、卵管、卵巣を摘出した。
今は摘出した臓器の病理検査待ち。
その結果が、最終診断になる。
ステージ1までの子宮体がんなら、
この手術で大丈夫なので、追加治療なし。
お願い。
もうじゅうぶん。
確かにタモキシフェンの副作用で、
子宮体がんのリスクがあがると言われていて、
説明を受けて、
承諾書にサインをして治療をしている。
それは、まれなこと、だから、
リスクがあっても乳がんの治療が優先される。
その、まれ、になったわけです。
乳がんの再発・転移は、
別のがんになるよりもオオゴトだってことです。
さて術後1ヶ月。
咳もくしゃみも、
普通にできるようになった。
歩くのも、ほぼ通常通り。
たぶん。まだちょっと遅いかも。
貧血のふらふらは、ほぼ感じなくなった。
立ちくらみは、まだときどき。
まぁ、このへんは休み休みで。
傷の痛みは、ほぼなし。
おなかのなかのほうは時々痛む。
傷に貼られてるテープが、
かさぶたの代わりをしているそうで、
自然にはがれるのをまっているのだけれど、
いまのところ半分くらいとれて、
傷あとが見えてきた。
すごい。
ほんとに切った縫った傷あとだった。
キャプテンハーロックの顔にあるヤツみたいのが、
おへその下からのびている。
乳がんの手術の傷あとよりも、
ずっと生々しい。
まぁ、仕方ない。
仕方ない。
仕方ない。
そう自分に言い聞かせるけど。
ほんとうに仕方なかったのか、
ほんとうに防げなかったのか、
ほんとうに予測できなかったのか、
タモキシフェンを飲み始めて、
たった2ヶ月で大量出血があって、
その時点で何か打てる手はなかったのか。
何か見落とされてないか、
何か伝え忘れてないか、
とりあえず考える。
いまさらだけどね。
子宮も卵巣も、もう切っちゃったし。
女性性の子宮信仰にも興味はないし。
っていうかさ、
切っちゃった、
失った、ということよりも、
たった一年ちょっとの期間に、
二度も、
がんの、
それも別々のがんの、
心配とか不安とか
ダメージを抱えるって、
どうなのよ、と思うわけですよ。
どうなのよ? そのへん。
乳腺外科的には、どうなのよ?
乳癌学会的には、どうなのよ?
そんなことを、
この週末に福岡で開催されている、
乳癌学会のプログラムを見ながら考えた。
こんな経験する乳がん患者、
もう無くしてください。
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