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さざなみのよる

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旅行中に読んだ。
なんだか不思議な気持ちになった。


昨年と一昨年の、
NHKのお正月ドラマ、
富士ファミリーの周辺。

続いて欲しいなーと思ってたのに、
今年はドラマがなくてガッカリしてたら、

ドラマよりも前と後が、小説になっていた。

三姉妹の次女、ナスミの、
死ぬ前、死んだあと。


ドラマのナスミは、
笑子さんにだけ見えるユーレイだ。

さざなみのよるの物語は、
ナスミが死ぬところから始まる。

四十代で、がんだった。


「死ぬっていわれてもなぁ」って、
ナスミは思う。


もともと人間なんて 、
思い通りになんてならないのに 。
それがわかったのは病気になってからだ 。
あの頃の自分に教えてやりたい 。
あんたは 、自分で考えていたのより
百倍幸せだったんだよって 。

朝 、目が覚めると 、少しがっかりする 。
なんだまだ死んでないじゃん 、と 。

そうか 、今日も一日生きるのかと思う 。
そのことに 、ほっとする時期もあったのに 、
最近は本当に体が辛いので 、
なんだ 、まだ死ねないのかよと 、
がっかりしてしまう 。


引用しすぎちゃったけど、
死にゆく人のリアルだ。


そして、鷹子との、
子供の頃のケンカを思い出しながら、

井戸に石を落として死んでゆく。


ぽちゃん、って。


落とした石は、
静かなさざなみを作って、

家族や友人、
それにつながる人たちへ届いていく。

過去にも、
未来にも。


覚えているあいだは生きてる、って、
こういうことか。


木皿泉、やっぱりすごいな。
この世界観。

これもドラマ化して欲しい。
お願い、NHKさん。


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