こんな夜更けにバナナかよ
これね、
原作出版当初に読んでたら、
まったく響かなかったと思う。
重度障害児の親として、
反発心を覚えたとさえ思う。
ちゃむさんが学校を卒業して、
社会の中で生活を始めて、
成人を目前とした今だから、
感じざるを得ない、
なんとも言えない感情。
ワガママとさえ思える自己主張を、
ボランティアに投げ続ける主人公に、
言えるだけいいじゃん、
伝えられるだけいいじゃん、って、
ちゃむさんだったら何も言えずに、
ひとり静かに死んじゃうかもしれないじゃん、って、
思ったんだけどさ。
違うね。
ちゃむさんの雄叫びは、
うるさいし、周りに迷惑だけど、
あれは、
ちゃむさんがちゃむさんなりに掴んだ、
自己主張なんだよね。
生きるための、手段なんだ。
切実な願いなんだ。
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