山を歩く自由
下りも急ぐ。
待たせているから。
子育てが落ち着いたから、とか、
仕事がひと段落ついたから、とか、
自分の時間を生きるための趣味に、とか、
山の写真を撮るのをライフワークに、とか、
そんな自由を持っている人たちが、
心底うらやましいと思う。
山を歩くことができるのは、
自由を持っている証なのだと、
気づいているのだろうか。
山を歩くには、
時間とリスクが必要だ。
自由を持っている人ほど、
きっと気がついていないのだろう。
自由が当たり前だから。
あとから歩いてきた人に、
どんどん追い抜かれて、
置き去りにされてる。
槍とか北穂とか、頂に立ってた、
20代の自分に伝えたい。
もうそんな自由をつかむことはない。
その風を、
その景色を、
よく味わって覚えておけ。
| 固定リンク