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なんで僕に聞くんだろう。

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少しずつ読んでいた幡野さんの本、
「なんで僕に聞くんだろう。」
やっと読み終わった。

2月の写真展のときに買って、
サインをいただいたんだ。


これ、発売されてすぐに、
紀伊國屋でサイン本を見かけて、
買っちゃおうかものすごく迷った。

でも、PARCOの写真展で買えば、
特典の冊子がもらえて、

さらにもしかしたら、
幡野さんが在廊してて、
サインしてもらえるかもしれない、って
身勝手な期待をして、我慢したのだった。

まぁ、もしもサインしてもらえなくても、
自分にはよくある不運だから、仕方ない。

そのときには、サインはあきらめても、
特典付きの著書は買える。

そして写真展で運良くお会いできて、
サインしていただいたのだった。

さらにこの写真展では、

糸井さんと幡野さんの、
トークライブチケットの争奪戦に勝利したのだった。

運良く。
ほんと運が良かった。めずらしい。


この本は、ネットの連載をまとめたもので、
連載でほとんど読んでいる。

ああ、そうだった、って、
復讐、じゃなくて、復習、
してるみたいな感覚で読み返した。


ほんとにタイトルそのままで、
なんでこんなことを幡野さんに相談してるんだろう、

って内容ばかり。

幡野さんは、カウンセラーじゃない。

写真家で、元狩猟家で、
余命宣告されてるがん患者。


トークライブで幡野さんは、
彼らは会話泥棒なのだ、と言っていた。

幡野さんがおかれている状況へ、
マウンティングしつつ、

あたしはもっとたいへんなのよ、
波瀾万丈なのよ、ねぇ聞いてよ、
って、自分の話しへ持って行く、みたいな。

あああ、いるよ。こういう人。
すぐに自分の話しにすり替える人。

聞いてないの、興味ないの、
相手の話しなんて。

自分のこと、話したいだけなの。


相談の問題の根本は、
多くが親子関係らしい。

親の問題行動に振りまわされて育って、
大人になってもそれを抱えて生きてる。

古傷は、いつまでも繰り返し痛むものだ。

傷つけたほうは覚えてなくても、
つけられた傷は一生消えない。


親になってみて初めてわかる、
親のやばさ、ってある。

そのへんの公園とか公共の場で、
子どもを叱ってる親のやばさも見える。

子どもの接し方なんて、
誰も教えてくれないからなー。

早くしなさい!とか、
ダメって言ったでしょ!とか、
なんでこんなことできないの!とか、
NGワードをひたすら子どもにあびせたり。

よくある親の態度とか、考え方も、
それってダメだよね、って幡野さんは書いてる。

ある意味、育児バイブル。


親のやばさ、って、
似たようなことを感じたことがあったなー、って
思い出したのが、教員のやばさ、だった。

先生になりたい、という人は、
その重大性をわかっているのか?って、

二十歳くらいのときに、
教員志望の人に詰め寄ったことがあった。


どちらも、子どもに大きな影響を与える、
オトナ、ってことか。

オトナ、責任重大なんですよ。


幡野さんの主張は一環してて、
自分の人生を生きろ、だ。


日本人特有のしがらみとか、建前とかを、
バリバリ引きはがす。

引きはがす、っていうか、蹴散らして、
本質を明らかにしていく。

頭の古い人からは、
そんなこと言うもんじゃない、って
ムダな小言もらっちゃいそうな、正論。

正論なんだよね。
真っ正面からの正論。


だから爽快。

だから人気なのかな。


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