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【映画】普通に死ぬ〜いのちの自立〜

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この世界が他人ゴトで済む人が
心底うらやましい。

普通に死にたいのは、
障害当事者だけでなく、

親も、です。


十年ほど前に公開された、
「普通に生きる」の続編。

前作は、
静岡県富士市・富士宮市で、
親たちが通所施設を立ち上げる話しで。

監督さんは、あのあとも、
ずっとこの団体を追ってた。


障害児者の親たちが、

福祉の受け手だけでなく、
担い手にもなる、

というケースのその後。


通所は整ったから、
次は生活の場、グループホーム。

そんな計画をすすめるなかで、

主たる介護者である母親が、
がんで亡くなるケースが2件。


母親が、がん、って、
治療中の身としては他人ゴトではない話し。

がんの告知をうけたあと、
ちゃむさんの預け先を相談した先で、
「お母さんもっとがんばってください」
って言われたのがフラッシュバックした。

こっちは立って、歩いて、
状況を伝えるだけで精一杯な精神状態で。

誰かに動いてもらうには、
手術とか治療ぐらいじゃ足りず、
すぐ死ぬくらいの状態でなきゃダメか、
って、そのとき思ったんだった。

映画は、
まさにそんなケース。


親が子どもを介護して、
自宅から通所していたから、

生活のすべてが宙に浮く。

どう支援していくか、って会議での、
法人内の意見の食い違いは、

親と、
社会や行政や普通の人たちの、
視点、論点の違いそのものに見えた。

まぁ、職員に寄り添わなきゃいけない、
ってのもわかるけどね。

そもそものスタートが、
その視点優先じゃないんだよね。

だからって、
ほかの親が家を改築してまで、
自宅に引き取る、っていうのは、

やりすぎだなー、と思う。

そういえばグループホームも、
職員が土地建物を買って場を提供してた。


やばいもの見ちゃったなー、
って思ったのが、

がんになった母親が
治療のために介護ができず、

医療的ケアが必要な人だったから、
とりあえず一般病棟に入院措置になって、

ふつうの相部屋の病室で、
ふつうにほかの患者さんがいるなかで、

環境の変化から泣き叫んだり、
筋緊張が高くなってのけぞったりして、

看護師が手を焼いて、
安定剤だか睡眠導入剤だか、
とにかく薬物で静かにさせちゃう、

ってシーンがあった。

どんな理由か、
いまはもう閉院になってるそうだけど。

閉院になったから使えた映像だって、
監督さんが言ってた。


物語の舞台は、
兵庫県西宮市にも飛ぶ。

ケーススタディ的に、
ほかの自治体の団体に学ぶ。

熱い担い手が、
熱意と情熱と熱と熱と、あちち、

制度を超えて、
障害者の日常を、障害者とともに、
創りあげてきたという現状を見る。


結局は、

誰かの熱意とか、
誰かの良心とか、
誰かの厚意とか、

そういうものに出会えないと、
そういうものを引き出せないと、

ダメなのか。


上映後に、
監督さんのごあいさつがあった。

撮影も編集も、
ぜんぶひとりでやってるらしい。

すごいなー。
尊い仕事だな。


横浜シネマリン、久しぶりに行った。
上映は来週末まで。


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