「本当はちょっと、大学に行ってみたい」定時制高校の図書室で、田北くんはそう言った。
ほぼ日のサノさんが、
埼玉の定時制高校から依頼を受けて、
『人生こんなはずじゃなかった。
そんなとき、自分とどう向き合うか』
というテーマで講演をして、
そのときにサノさんに、
「本当はちょっと、大学に行ってみたい」と、
声をかけてきた数学好きな男子学生が、
10か月後、
東京理科大学理学部第二部に合格。
彼と、サポートした先生たちに、
話を聞いてきた、インタビュー記事だった。
彼もすごいけど、
サポートした大人もすごい。
学校の先生たちが、
こんなに寄り添ってくれるのは、
定時制高校という特殊な学びの環境だからか。
それとも彼の人柄か。
読んだあと、繰り返し考えた。
信じられる、頼りになる大人たちが、
彼のまわりにいてよかった。
なかなか出会えない。
むかしむかしの、
自分の大学受験のときを思い出した。
何もかもが足りてなかった。
自らつくった負の歴史みたいなものだ。
ひとりでどうにかしなくちゃいけない状況で、
結局どうにもならなかった。
どうにか挽回したくて、
社会人になってから大学へ行って、
仕事と育児と介護しながら、
何年もかかってやっと単位を取って、
どうにか学士になったけど、
消えたと思っていた火種は、
隠れたところでずっと燻り続けていて、
かけられた心無い言葉の記憶とともに、
ふとした瞬間に後悔の火を燃やす。
未だに。
どうやったら過去の自分を癒やせるんだ。
受験シーズン。
不安な気持ちを抱えた学生たちが、
心から寄り添い、サポートしてくれる、
たくさんの大人と出会えますように。
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